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ご自身のNK細胞を高度に活性化・増殖させ、がんに立ち向かうANK療法
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、生まれながらにがん細胞を攻撃する能力を備えた自然免疫の細胞です。
ANK(Amplified Natural Killer)免疫細胞療法は、患者様ご自身の血液から採取したNK細胞を、体外で高度に活性化し、かつ数千倍に増殖させて体内に戻すがん免疫療法です。
ANK療法は、1990年代に京都大学の研究者らによって開発された技術を基礎としており、当時の米国国立衛生研究所(NIH)が証明した免疫細胞療法の有効性を、より実用的なレベルで実現した治療法です。
ANK療法の3つの特徴
一般的な免疫細胞療法(少量の採血によるもの)と、ANK療法には以下の明確な違いがあります。
■ 活性と数の圧倒的な違い
一般的な免疫療法が20〜80ml程度の採血で行われるのに対し、ANK療法では専用の装置を用いた成分採血(アフェレーシス)を行い、5〜8リットル相当の血液から大量のリンパ球を確保します。これにより、約100億個前後という圧倒的な数の、かつ高度に活性化されたNK細胞を体内に戻すことが可能となります。
■ がん幹細胞や再発・転移へのアプローチ
NK細胞は、画像診断では捉えきれない微少ながん細胞や、標準治療(放射線や抗がん剤)に対して強い抵抗性を示すとされるがん幹細胞をも攻撃対象とする特性を持っています。
■ ほぼすべてのがん種が対象
特定の標的(抗原)を必要としないNK細胞の性質上、固形がんから、従来は免疫療法が難しいとされた血液がん(白血病、悪性リンパ腫、成人T細胞白血病/ATLなど)まで、原則として部位を問わず治療が可能です。
標準治療と合理的に併用する集学的治療
当院では、ANK療法を単独の治療としてではなく、現在の標準治療(手術・抗がん剤・放射線)を補完し、相乗効果を目指す集学的治療の一環として推奨しています。
■ 手術・放射線との併用
局所療法で大きな腫瘍を叩き、残った微小ながん細胞をANK療法で攻撃する合理的な設計が可能です。
■ 分子標的薬との相乗効果(ADCC活性)
特定の分子標的薬(抗体医薬品)とNK細胞を併用することで、NK細胞ががん細胞をより効率的に見つけ出し、破壊する力(ADCC活性)が高まることが期待されます。
■ 採取のタイミング
抗がん剤や放射線でNK細胞がダメージを受ける前に採取し、凍結保管しておくことが、治療を有利に進める鍵となります。
副反応・合併症について
■ 細胞投与後の副反応
・発熱:患者さんにより個人差はありますが、多くの方で悪寒や一時的な発熱(40℃になることもあります)がみられます。これは培養されたNK細胞が体内に戻された際に放出する免疫刺激物質(サイトカイン)の作用によるものです。発熱は一過性で、数時間から翌日にはおさまります。
当院では、これらの副反応に対して適切な管理・対応を行い、患者様の負担を最小限に抑える体制を整えています。
■ 成分採血(アフェレーシス)の注意点
細胞培養のために成分採血を行います。その際、ごく稀に以下の合併症が起こることがあります。
・血管迷走神経反射:穿刺の痛みや緊張、ストレスなどにより、めまい、吐き気、血圧低下、失神などが起こることがあります。これまで注射や点滴で気分が悪くなった方はあらかじめお知らせください。
・低カルシウム血症:血液の凝固を防ぐ薬剤(クエン酸塩)の影響により、手足や唇のしびれ、筋肉のけいれん(テタニー)、などが生じることがあります。その場合は、カルシウム剤の補給等で速やかに対応いたします。
・皮下出血:針を刺した箇所に内出血が生じることがあります。
■ 免疫チェックポイント阻害剤との併用の注意点
オプジーボやキイトルーダの治療を受けておられる方はあらかじめお知らせください。
免疫チェックポイント阻害剤とANK療法ではない、がん免疫療法の併用で重篤な副作用が発生した事例が報告されており、厚生労働省から注意喚起が出されています。
高度な培養技術と安全性の確保
■ 第3種再生医療
ANK療法は、再生医療等安全性確保法に基づき、地方厚生局に提供計画の届け出が受理された医療機関のみが実施できる第3種再生医療です。
■ 個別調整される培養
NK細胞の最適な培養条件は絶えず変化するため、ANK療法では細胞の状態に合わせて培養条件を日々微調整する高度な技術が用いられています。
■ 安全な設計
患者様ご自身の細胞を用いるため、遺伝子操作などは行わず、原理的に安全な治療と考えられています。
治療の流れ
1、がん治療相談をご予約ください。ANK免疫細胞療法についてご説明します。
がん治療相談ご予約の方法はこちら
2、治療ご希望の場合は、事前の血液検査を行います。1週間以内に結果が出ます。
3、事前の血液検査で問題がなければ、細胞培養のための成分採血あるいは全血採血を行います。
4、細胞培養施設で培養が行われます。
5、培養にかかる期間は約2から3週間です。
6、免疫細胞を点滴で体内に戻します。
7、通常、治療は1週間2回、合計12回行います。
8、12回の治療が1クールになります。
費用
この治療は保険外治療(自由診療)です。
- 1クール12回の治療・培養・リンパ球採取・点滴・搬送に係る費用の例:4,997,500円(税込)
- 費用の詳細につきましてはご相談の際にご説明させていだだきます。
- 医師との治療に係る相談・面談の費用: 11,000円(税込)

参考サイト
リンパ球バンク株式会社 https://www.lymphocyte-bank.co.jp/
ANK免疫細胞療法 https://cell-therapy.jp/



